距離を測る、記録する
注意
- 幼児や子供、操作方法の分からない人の手の届く場所には保管しないでください。
- 光学機器で直接レーザー光を見ないでください。
- 望遠鏡やルーペなどでレーザー光を直接見ると危険です。
- レーザー光を直接のぞかないでください。
- レーザー光路は眼の高さを避けてください。
- レーザー光路に立ち入らないようにしてください。
- レーザー光路に反射物を置かないでください。
- レーザー光を他の人に向けないでください。
- レーザー光を連続して見ると、視力障害を起こすことがあります。障害が疑われる場合は速やかに医師の診断を受けてください。
●「データ記録モード」の距離測定では「距離と角度」を同時に測定します。
●本製品は、以下の3つの方法で距離の測定ができます。
ノンプリ測定…
プリズムを使用せずに、直接ターゲットにレーザー光を当てて測定します。
一人で測定したい場合や、立ち入りができない作業現場などで使用できます。
☞反射の強いもの、弱いもの、光を透過するものは測れません。
また、測距範囲は近距離に限定されます。
シート測定…
測量用の反射シート(※)をターゲットにして測る場合に選択します。
※弊社での取扱いはございません。
プリズム測定…
付属のプリズムや、市販の測距用プリズムをターゲットにして距離を測ります。 座標測定や杭打ち測定、より高精度に測定したい場合に使用します。
●「データ記録モード」で測定する距離は「斜距離」です。
●「データ測定モード」での「距離測定方法」は、「5.10.3 距離測定モードの変更」で設定した方法となります。
- 距離を測る前にいくつか機能の確認と設定をする必要があります。
詳しくは「5.5.1 レーザー照準機能」、「5.5.2 EDM(距離計)の設定」をお読みください。
5.5.1 レーザー照準機能
●本製品はレーザーを使用して距離を測る以外に、測る位置を探したり、視認するためにレーザー光を照射することができます。
●レーザーポイントの大きさを調整する機構はありません。
①「測定」画面のF4キーを押して「ターゲット」画面に入ります。
②F1キーを押すとレーザーが照射オンします。
レーザーポイントがオンの時が表示されます。
③もう一度F1キーを押すと照射オフします。
④キーを押すと元の「測定」画面に戻ります。
- 使用を終了したら必ず照射をオフにしてください。
5.5.2 EDM(距離計)の設定
●ここでは「ターゲットの選択」「プリズム定数の入力」「気象補正の入力」ができます。
①「測定」画面のF4キーを押して「EDM」画面に入ります。
②この画面から距離を測るための各種設定をします。
●ターゲットの選択
●気象補正の設定 ができます。
■ターゲットの選択
ターゲットの選択(測距対象を選びます)を行います。
①F3キーを押します。
②「ターゲットの選択」画面が表示されます。F1~F3キーの中から選択します。
●F1キー:ノンプリ・・・
プリズムを使わずに直接測距できます。
但し、反射の強いもの、弱いもの、光を透過するものは測れません。
●F2キー:シート・・・
測距用の反射シート(※)を測る場合に選択します。
※弊社での取扱いはございません。
●F3キー:プリズム・・・
ターゲットにプリズムを使用します。
付属のミニプリズムを使用する場合もこちらを選択します。
■プリズム定数の入力
①前項「■ターゲットの選択」②でF3キー 「プリズム」を選択すると、自動的に「プリズム定数入力」画面が表示されます。
●反射プリズムにはそれぞれ指定されたプリズム定数があります。測定前に、使用するプリズムのプリズム定数を入力する必要があります。
●本製品のプリズム定数の初期設定値は「0」です。
②付属の1.5インチプリズム(品番TT-M15PM)のプリズム定数は「0」です。
プリズム定数の値が「0」になっていることを確認し、F5キーを押します。
「EDM」画面に戻ります。
③「気象補正の入力」を行う場合は、次の項に進みます。
行わない場合は、キーを押して測定画面に戻ります。
■気象補正の入力
解説
- 本製品は光を利用して距離測定を行っていますが、光の速度は大気中の屈折率に より変化します。
- 屈折率は気温と気圧により変化し、常温大気圧付近では、気圧が不変で気温が 1°C 変化すると 1ppm、気温が不変で気圧が 3.6hPa の変化で 1ppm 変化します。 1ppm は 1km あたり 1mm の変化量を意味します。
- 気象補正係数を正確に求めるには光路上の平均気温と平均気圧を使用する必要が あります。
- 山間部など器械点とターゲット間に高低差がある場合、2 点の間で気象条件が異 なるため特に注意が必要です。
- 本製品は、気温 15°C、気圧 1013hPa で気象補正係数が 0ppm になるように 設計されています。
- 気象補正係数は以下の式を使用し、求められた係数は本製品に設定できます。
ppm = 278.96 – 0.2904 ×気圧(hPa) ÷(1 + 0.003661 ×気温(°C))
● 高温時、山間部、遠距離時などで距離を正確に測定したい場合に入力します。 詳しくは左記解説をお読みください。
●「気温(°C)」と「気圧(hPa)」を入力すると気象補正係数(ppm)を自動的に計算します。
● 気象補正が不要な場合には、補正値を「0ppm」に設定します。(→④へ)
● 気象補正係数は直接入力も可能です。
①「距離測定」画面でF4キーを押します。
「EDM」画面に切り替わります。
②F4キーを押します。
「気象補正」画面に切り替わります。
③気温と気圧の値を入力し、F5キーを押すと、気象補正係数を自動的に計算し、「EDM画面」に戻ります。
④気象補正を行わない場合、F1キーを押します。
続いてF5キーを押します。「EDM」画面に戻ります。
- 気象補正の係数が0に戻り、気温と気圧がデフォルト値に設定されます。
- 気象補正係数を直接入力すると、気温と気圧の値がクリアされます。
⑤キーを押すと「測定」画面に戻ります。
5.5.3 距離を測る
●「データ記録モード」の距離測定では「距離と角度」を同時に測定します。
①「測定」画面でF1キーまたは、キーを押して距離を測定します。
測定中は設定した測定条件が表示されます。
②測定後、「斜距離」「鉛直角」「水平角」を表示します。
*が記録される項目です。
- プリズムを設置できない、または視準ができない測点の場合、オフセット機能を使用します。
F1キーを押して、オフセット測定プログラムを実行し、測点の位置を計算します。
*詳細は「7.2オフセット測定」をお読みください。
③結果を記録する場合は、F5キーを押します。
④「点名」「コード」「視準高」をそれぞれ入力し、 F5キーを押します。
- 自動座標計算がONになっていると、自動的に座標も計算し記録します。(初期設定はONになっています。)
- 入力情報に間違いがある場合は④の際にキーを使用して情報を修正します。
製品取扱説明書の改善に役立てるため
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